二人目不妊でお悩みの方へ
公開:2023.05.22 最終更新:2024.05.30
基礎知識
「二人目不妊」の定義とは「一人目が生まれ母乳期間を終了してから、避妊をせずに夫婦生活を続けているにも関わらず、1年以上妊娠に至らない状態」のことを指します。一人目が自然妊娠で出産された場合でも、様々な要因により体や環境が違ってきます。
二人目不妊の原因
二人目不妊の原因について、下記に挙げていきます。
- 妊娠、出産年齢の上昇
昨今では晩婚化に伴い、第一子の妊娠出産年齢も上昇しています。第二子を望む年齢も同様に上昇するため、母体の加齢により卵巣機能の低下の影響があります。
- 男性側の不妊原因
女性の卵巣機能と同様、精子も加齢に伴う影響を受けます。また、仕事のストレスといった外的要因も精子の質の低下に影響します。
- 性交渉の回数減少
第一子の育児や仕事により多忙となり、夫婦生活のすれ違いが起きやすく、性交渉の回数が減少する傾向があります。そのため、妊娠の機会も減少します。
上記のように、第一子妊娠・出産のタイミングとは体の状態や環境が異なることが二人目不妊の原因に繋がっています。
二人目不妊の治療ポイント
- 卵子の状態を知ること
別記事でもお話した通り、卵子の質の低下は35歳から早まります。卵管の末端(卵管采)で、卵巣から排卵した卵子を捕まえますが、このピックアップの働きが弱まると、卵子は卵管に誘導されず、精子と出会うことができません。
まずは、子宮卵管造影(HSG)検査を行い、卵管の詰まりや狭窄(卵管が細くなっている状態)がないか確認しましょう。卵管の詰まりや狭窄が見つかった場合、卵管鏡下卵管形成術(FT)をお勧めしています。
- 精子の状態を知ること
男性に関しては精液検査を行い、精子の数や運動率が低下していないかを検査しましょう。
二人目不妊でお悩みの方は、是非医療機関を受診し、ご夫婦で検査を行いましょう。
また、一人目を不妊治療で出産した方や、子宮筋腫・子宮内膜症等症状のある方は早めのご受診をお勧めいたします。