30代の不妊治療・妊活のポイント
公開:2023.06.19 最終更新:2024.05.30
基礎知識
女性はお母さんのお腹の中にいる時、一生に持てる卵子を体内に持って生まれてきます。年齢を重ねると卵子の質が落ちてしまうため、30代では20代と比べ妊娠率・着床率・出産の確率が低下していくのです。
しかし、30代前半の卵子・子宮の状態は20代とあまり変わらない状態です。35歳以上になると高齢出産となり、出生率も低くなってきます。ご夫婦で話し合い、お互いの身体に問題がないか、まずは検査を行うことが大切です。
30代の妊娠率
※参考:M.Sara Rosenthal.The Fertility Sourcebook.Third Edition
まずはタイミング法の場合、1周期においての妊娠成功率がこちらです。
30歳~34歳:約25~30%
35歳~39歳:約25~30%
次に、1周期においての体外受精の妊娠成功率です。
30歳~34歳:約37%
35歳~39歳:約30%
体外受精の妊娠成功率を見ると、30代前半と比べ後半になるにつれ妊娠成功率が下がる結果となっています。30代前半であれば、卵子と精子の質も高く、妊活を効果的に進めることができます。妊娠・出産を望む方は、30代前半から、妊娠成功率が高いとされる体外受精を行うことをおすすめします。
治療のポイント
30代は子宮筋腫、子宮内膜症、生理トラブル等の婦人科の病気も出てくる年齢でもあります。もし症状があれば早めに婦人科へ受診し、不安要素を解消していきましょう。妊活の第一歩として、基礎体温を測ったり、排卵日を予測してご自身の体の状態を知っておくのもよいでしょう。
そして、睡眠時間・質も大切です。6時間~8時間の睡眠時間を確保し、睡眠の質を上げましょう。睡眠の質を上げる例として、就寝2時間前にカフェインを摂取しない等があります。
まずは自分の身体を知り、焦らず少しずつ、赤ちゃんを授かりやすい体と心を作っていきましょう。