卵管閉塞とは?治療方法は?
公開:2023.07.31 最終更新:2023.06.05
基礎知識検査・治療法
子宮の左右両側には「卵管」という長さ約10cmの細い管があります。卵管は卵巣から出てきた卵子をキャッチし、子宮に運ぶ重要な役割を担っています。卵管閉塞はその卵管が詰まる(閉塞)、狭くなる(狭窄)ことを指します。
卵管閉塞は不妊症の原因になることがありますので、検査で確認することが必要です。
卵管閉塞の検査
当院では、子宮内に造影剤を入れてX線撮影をし、卵管のつまりや形状を検査する「子宮卵管造影検査」を行っております。
原因
クラミジア等の性感染症、子宮内膜症、腹腔内の炎症に伴う卵管周囲の癒着などが主な原因です。
症状
基本的に症状はなく、不妊症で悩まれる方が検査を受けた際に発覚することが多いです。まれに、下腹部の痛みやおりものの量の増加などの症状が現れることがあります。
治療法
卵管を拡げる治療「卵管鏡下卵管形成術(FT)」を行うことがあります。卵管を開通させ、自然妊娠を望む方に行う治療法です。
また、卵管閉塞を原因とした不妊症の方に向けた治療に「体外受精」があります。両側の卵管に閉塞があり、手術でも通過性が回復しない場合に適応されます。体外受精は、卵巣から卵子を採取し体外で受精させた後、受精卵を子宮へ移植します。※ただし、体外受精は卵管閉塞そのものを改善する治療法ではありません。
検査・診察を進める中で、患者様に最適な検査・治療を進めてまいります。