CD138検査(慢性子宮内膜炎検査)
公開:2023.08.14
お知らせ
CD138検査とは慢性子宮内膜炎の有無を調べる検査です。
CD138とは細胞マーカーを指し、子宮内に器具を挿入し子宮内膜組織を少量採取します。そして、細菌感染等により子宮内膜で変化した形質細胞(CD138陽性細胞)が何個あるかを顕微鏡で観察し、数によって陽性・陰性を診断します。
慢性子宮内膜炎と妊娠の関係
近年、慢性子宮内膜炎が着床不全・反復流産、早産を引き起こすことが分かってきました。慢性子宮内膜炎とは、子宮内膜へ慢性的に持続する炎症のことをいいます。急性子宮内膜炎ではおりものの増量・不正出血等の自覚症状がみられますが、症状がないまま進行することが特徴です。
体外受精で、良好胚を移植しても妊娠しない反復着床不全や、流産を繰り返す習慣流産の既往を持つ女性の約40~60%に、慢性子宮内膜炎を認めます。不妊治療を進める中で、慢性子宮内膜炎を治療することは非常に重要です。
治療方法
抗菌薬(ビブラマイシン等)を内服し治療を行います。約2週間服用し、適切な治療を行うと約90%の方で慢性子宮内膜炎が改善するといわれています。抗菌薬を飲み終わった後、再度子宮内膜組織検査を行い、改善がみられるかを確認する必要があります。当院で使用する薬剤として、ビブラマイシン・アジスロマイシン・サワシリン・フラジールが挙げられます。患者様のアレルギーの有無によって薬剤を選択していきます。
なお、CD138検査は保険適用にはなっておらず、自費となっております。
ご不明点などございましたら医師、看護師にご相談下さい。