不妊治療におけるETとBT
公開:2024.02.08 最終更新:2024.02.05
基礎知識検査・治療法
ET (Embryo Transfer)、BT (Blastocyst Transfer)とは体外受精の胚移植にて使用される専門用語です。
今回の記事では、その違いについて、お話させて頂きます。
ETとは
ETは英語でembryo transferといい、その頭文字をとったものです。受精卵となって2~3日後の4~8分割細胞まで育てた初期胚を子宮に戻すことをいいます。
BTとは
BTは受精卵となって5~6日後まで培養した胚盤胞を子宮に戻すことをいいます。英語でblastocyst transferといい、その頭文字をとったものです。
ETとBTの違い
ETに比べ、BTの方が着床率は高いといわれています。BTは長期に培養をするためETに比べ良好胚の選別が出来、着床間近の胚盤胞を移植することで妊娠率が増加し、子宮外妊娠のリスクも低くなることが報告されています。ですが、胚が培養途中で駄目になってしまう可能性があり、その際は移植が中止になることがあります。また、双胎(ふたご)を妊娠するリスクもあります。
当院では多くの方にBT(胚盤胞移植)を採用しており、また胚盤胞は全て液体窒素内で凍結し別周期に移植を行います。融解用に調整した培養液中で融解し、子宮の着床条件を整えて胚移植をします。
※当院の体外受精・顕微授精についてはこちらをご覧ください。